島原「そうめんの山道」では、国産小麦100%の手延べ素麺・うどんの製造、無添加だしパックの販売・通販・卸を行なっております。

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手延べそうめん、うどんの副原料

手延べ麺はどうして塩水で捏ねるのでしょうか。また食用植物油(塗付油)と澱粉(打ち粉)の役割とは?

長崎県産天然塩

めん類の製造に使用される塩水の役割とは、

  1. コシの元となるグルテン(小麦タンパク)組織を繋ぎ合わせ引き締めるため(収斂作用)に使用します。小麦粉は真水で捏ねてもグルテンは形成されますが、塩水で捏ねることによって独特の粘りや弾力のあるグルテン組織が形成され、おいしい麺になります。
  2. 塩によって適度に形成されたグルテン組織は温度に敏感で、気温が高いとダレやすく、気温が低いと硬く熟成しにくくなります。天候に左右される手延べ製法では、晴れの日、雨の日、冬期、夏期と、微妙な塩水濃度の調整が不可欠で、捏ね日の天候を読み塩水を仕込む職人技術が必要です。
  3. 塩は吸水性があり水分を蓄えようとします。熟成を繰り返し細く延ばしていく手延べ製法は長時間熟成を必要とし、急激な乾燥によるひび割れを防ぎ、ツルリとした麺面を作る事にも一役買っています。
  4. 麺を茹でると塩は溶け出していき、その隙間にお湯が浸み込んで茹で上がります。つまり塩分が多い麺は早く茹で上がり、少ないと茹で時間も長く要し芯が残った硬い麺になります。ふっくらとした弾力のある麺には、適度な塩分量が欠かせないのです。
  5. 手延べ麺は、たっぷりのお湯で茹でるのが美味しく上手に茹でるコツですが、麺にわずかに残った塩分は、麺の風味と旨みを引き立てる立役者なのです。

日本の最西端に位置する長崎県は、東シナ海から日本海へ流れる黒潮・対馬海流が豊富な栄養分を運び込む豊かな漁場。漁獲量全国2位、魚種は全国1位を誇る水産県として有名です。そうめんの山道で使用する「塩」は、この対馬海流に沿った五島灘海域の海水を原料とした自然塩。ミネラルバランスに優れ、適度なにがり分は麺作りに最適で美味しさの要です。

 

雲仙岳伏流水

麺の製造は、塩水で捏ねることから始まります。さらに茹でる時にはたっぷりのお湯で茹でます。このように水は製麺時も食る時にも大きな関わりをもつ原材料の一部なのです。

島原半島には各地に有名な湧水地があります。中でも島原市の湧水群は「名水百選」にも選ばれ「鯉の泳ぐ街」として全国的にも有名ですね。島原半島のほとんどは上水道をはじめ、農・工業用水などの水需要を豊富な地下水で賄っています。島原半島の中心に雲仙岳が位置し、島原湧水群をはじめ、有明の「舞岳の水」。有馬川を挟んで水脈が異なる北有馬の「ホタルの里」、南有馬の「白木野」。小浜の「上の川」など等。ミネラル豊富で清らかな水質は麺造りに欠かせない素材です。

水が豊富な山里は、お米が美味しい、料理が美味しい!

 

食用植物油(塗付油)

国産こめ油

オリーブオイルと同様に
サラダにかけても美味しい「こめ油」

手延べ製法ではごく少量の食用植物油を使用します(一部、太目の素麺・ひやむぎ・うどんでは、使用していない産地もあります)。
その役割とは、特に麺の細さが特徴の手延べそうめんは長時間熟成を必要とするため、製造過程での麺同士のくっつきや乾燥を防ぐため、表面に薄くコーティングするように塗付油として使用します。

当家では塗付油として純国産原料“米ぬか100%”から精製されるとても希少価値の高い良質の「食用こめ油」を使用しています。食用油では唯一、国産原料から作られる食用油です。豊富な栄養成分と食物繊維、酸化安定性に優れ、劣化しにくく、油特有のにおいも少なく、素材のもつ味や香りも邪魔しません。そうめん・うどんの美味しさを引き立てくれます。

まれにツーンとする臭いがある素麺を見かけたことがあるかもしれません。この臭いの正体は使用食用油の酸化臭が原因です。製麺所次第で食用油の取り扱い方や使用量、保存状態など、適正な保存がなされていないことが主な要因と考えられます。乾めん独特の匂いといわれていますが決して好ましいとは言えませんね。

この不快臭の改善策は、酸化しにくく鮮度の良い食用油を使うこと、且つ食用油の使用量を極力少なくし、通風をよくした乾燥に留意しなければなりません。一般的製麺所での食用油使用量は0.7%~1.0%程。当家では独自技術を駆使することで0.2%未満に抑えています。(対小麦粉比率)

山道うどん・素麺は油臭くない!小麦の香りが生きています。ゆで汁だって安全です。

「こめ油」のお話
食用油で一般的なものは、菜種油、大豆油、コーン油、綿実油、ごま油など。そのほとんどの原料は海外から輸入されて作られています。その中において唯一国内自給100%のお米(精米するときに出る“米ぬか”から)を原料として精製されたものが「こめ油」です。
脂肪酸バランスが良く高い栄養価と、またビタミンEやこめ油特有のγオリザノールなどの抗酸化物質が多く含まれ、酸化安定性に特に優れた食用油です。しかしスーパーでもなかなか目にすることが無く、なじみの薄い油かもしれません。それは原料不足が一因で供給量が足りないからです。お米は日本の主食でおかしいと思われるかもしれませんが、近年の米食離れから精米するお米の量が減り、必然的に米ぬかも減少します。また米ぬかに含まれる油分の少なさ、さらに糠(ぬか)はお米から剥がれると急速に劣化が始まるため、精米工場と連携した精油工場が必要となります。これも工場の規模拡大が難しいことの一因なのです。

唯一、国産原料のみから作られ酸化しにくく栄養価にも優れた「こめ油」は、とても希少価値の高い食用油なのです。

お役立ち豆知識

遺伝子組み換え(GM)作物は現在、大豆(枝豆および大豆もやしを含む)、とうもろこし、馬鈴薯、菜種、綿実、アルファルファが作られおり、その多くはGM先進国アメリカ、カナダ等から輸入されています(約8~9割)。食用油の大半はGM作物から作られているのが現状です。国内産農作物の自給率は、ごま0.2%、菜種にいたっっては0.04%、大豆・とうもろこし・綿実は0%です。国産原料での食用油安定供給には程遠く、現時点での一般市場への商品化は不可能。しかし唯一、こめ油だけは原料国内自給率100%の食用油なのです。

現在、JAS法では遺伝子組み換え農産物およびこれを原料とした加工食品には、対象原材料に遺伝子組み換えの有無表示が義務づけられています。しかし、食用油には表示義務はなく、原産地表示義務もありません。

<食用油の表示例>

  • 品名:食用なたね油
  • 原材料名:食用なたね油 

 と表示されていますが、本来なら

  • 品名:食用なたね油
  • 原材料名:菜種(アメリカ産・遺伝組み換え不分別)

 このように表示するのが消費者のためだと感じるのは、私だけでしょうか。

澱粉(打ち粉)

打ち粉(タピオカでんぷん)

麺造りには打ち粉も使用します。打ち粉澱粉にもいろんな種類があり特徴も様々。例えば「馬鈴薯でん粉」は硬い食感、「タピオカでん粉」はモチモチとした食感。小麦粉の特徴・美味しさを損なわないよう使い分けています。ほんの小さなところにも山道ならではのこだわりがあります。もちろん遺伝子組み換え素材は使用しません。

お役立ち豆知識

澱粉の種類と用途

澱粉は様々な食品や工業製品にも使用されます。食品では春雨、くずきり、くずもち、わらび餅など。料理のとろみ付に片栗粉(ジャガイモ澱粉)を使います。また手打ちうどん、手打ちそば、お餅に団子、饅頭、餃子皮などの製造時に手粉や打ち粉として使用しています。工業製品などで意外と皆さんご存知ないのが化粧品や洗濯のり、接着剤、段ボール製紙にも澱粉は使われています。

  • トウモロコシ澱粉(コーンスターチ)
  • ワキシーコーンスターチ
  • ハイアミロースコーンスターチ
  • 米澱粉
  • 小麦澱粉
  • 馬鈴薯澱粉
  • 甘藷澱粉
  • 豆(ソラマメ・緑豆・小豆など)澱粉
  • タピオカ澱粉
  • 葛粉
  • サゴ澱粉

お役立ち豆知識

澱粉は種類も多く、工業用のりにも使われるなど用途も様々なため、食品に使用する際の表示方法がJAS法により厳格になりました。

  • 加工デンプン・・・化学的処理を加えて生成したもの(物質名11品目・・・酢酸デンプン、リン酸化デンプン等々)は食品添加物として表記すること。あるいは簡略名「加工デンプン」と表記し、その使用用途(安定剤、増粘剤、乳化剤 等々)も記載表示しなければならない。
  • 澱粉(でん粉)・・・物理的、酵素的処理を加えて生成したものは、食品として「澱粉、デンプン、でん粉」と表示可。
  • 両方を使用している場合・・・ ●原材料名 : ○○○、○○○、でん粉、安定剤(酢酸デンプン 又は 加工デンプン)、○○○

「そうめんの山道」では麺の特徴・長所を少しでも損なわないよう塗付油や打ち粉を選定しています。もちろん遺伝子組み換え素材は一切不使用。麺の食味・食感に良いと思う事に妥協はしません。ご贈答用に、ご自宅用に、国産小麦100%のおいしい手延べそうめん、おすすめの手延べうどんの通販は島原「そうめんの山道」へご用命ください。

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製麺作業に従事していますので、できましたらお電話は午後にお願いします。

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山道そうめん(金帯、紫帯、黒帯品)は、品質並びに生産工場の衛生状態も含め、島原手延べそうめん認証委員会の厳格な審査基準をクリアした商品です。

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